#780 言葉のちからシリーズ02


canon F-1n  / FD50mm / Lomography color negative 400 / 2017AUG

又吉直樹著「火花」(文藝春秋)より引用

(中略)

神谷さんの頭上には泰然と三日月がある。その美しさは平凡な奇跡だ。ただ神谷さんはここにいる。存在している。心臓は動いていて、呼吸をしていて、ここにいる。神谷さんはやかましいほどに全身全霊で生きている。生きている限り、バッドエンドはない。僕達はまだ途中だ。これから続きをやるのだ。

言わずと知れた有名な作品。

ドラマ「火花」の視聴が先で、その後に原作を読みました。実写ドラマの評価には賛否両論あるようですが、僕はとても好きです。キャスティングが素晴らしく、映し出される東京の街並み、空気感、時代感、そして、若者の抱える様々な事柄が瑞々しく写し出されていて、なんだか自分自身の半生のリバイバルのような、誰しも多感な時期に抱いた感情が所々に散りばめられており、若者の人生の素晴らしさと愚かさを共に称えている、素晴らしい作品だと思いました。他にも好きな文章があるので、次回記したいと思います。

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