#792 写真の中に写るわたしと、現在のわたし。


先月21日・22日の2日間開催された、鹿児島テレビ「ナマイキVOICE」主催の第23回アートマーケットに出展させて頂きました。

出展が終わってからあっという間に一ヶ月が経とうとしていますが、ちょうど一ヶ月前は仕事の合間を縫って、作品撮影と展示や製本の仕上げに追われていました。かばんを作ったり写真を撮ったりと、ものづくりに携わっていますが、改めてものづくりの産みの苦しさを痛感しました。といっても、最終的には楽しいのですが。

今回、家族や身近な友人知人にモデルをお願いして、撮影させてもらいました。というのも、テーマは「写真の中に写るわたしと、現在のわたし。」というもので、幼かった頃の自分の写真を持ってもらって撮影というのがテーマの肝です。それに加えて、被写体の方の人となりが滲み出る様なポートレートを目指して写真を撮影させてもらいました。

そして、使用するのは40年ほど前のフィルムカメラに標準の50mmレンズとISO400のフィルムだけ。フィルムカメラを採用したのは、撮影時の集中力を高め、被写体の方とのコミュニケーションを大切にしたいと思ったことと、限られた枚数の中でここだという一瞬をごまかしなくフィルムに写し取りたいと思ったからです。そして何よりも、フィルムで撮られた写真の温かみや優しさ、やわらかさが好きで、それと、「写真を撮っている」という感覚がデジタルのそれよりも強いからです。

出展にあたり、被写体の目標は100名だったのですが、結果的には約25名ほど。下は2歳から上は94歳までの老若男女の被写体の方々に協力して頂きました。家族、友人、知人がメインですが、初対面の方も中にはいらっしゃって、カメラというツールを通じてのコミュニケーションを楽しませてもらいました。

ふと、子供の頃の写真を手にした姿を写真にしたら面白いんじゃないかなという閃きからこの出展につながっていったのですが、撮影していく中で漠然としていた頭の中が整理されていく感覚がありました。

それは主に以下の3点です。

【1】被写体の方にとっては、子供の頃の自分の姿を改めて眺めてもらうことでその当時の思い出や記憶などを呼び起こされる。人によっては、家族とのつながりを再確認できたり、家族団らんのきっかけになったようです。

【2】被写体とカメラマンの間には撮影時の会話を通じてお互いの新たな一面を見出すきっかけとなり、そして、誰しも「こども」だったという当たり前の事実を知る。

【3】被写体の現在の姿を写真に収めることで、アルバムに加えられたそれらの写真が将来、2017年当時の自分を思い出すきっかけになりうるかもしれないということ。

と、堅苦しく書き連ねましたが、それ以上に皆さんの表情がとても素晴らしいこと!そして、当たり前のことですが、人生って色々、想いや考えも様々、人間っていいなぁと思いました。

ちょっとした思い付きからスタートしたこのプロジェクトですが、写真を始めて5年、ようやく自分らしいテーマに出会えたので、これからも引き続き撮影していきたいと思っています。

また、出展の機会を与えて下さった鹿児島テレビ局の皆さまに感謝申し上げます。とても良い機会を与えて下さって、ありがとうございました。

被写体の方々から掲載の許可も頂いているので、ウェブサイトやブログに掲載したいと思います。

#733 32年前

32年前、平川動物公園で叔父に抱っこされる僕。

撮影したのはおそらく僕の父だと思うのですが、家族写真の出張撮影をご用命頂く中で、こういう温度感を一枚に写し込めたらと思っています。

お客様の家族の一員になったつもりでシャッターを切っていきたいと思います。